總宮神社は文禄2年(1593年)に長井郷すべての神社を合祀し、長井郷総鎮守として厚く氏子に親しまれてきました。
本殿は天明年間に上杉鷹山公の下賜によって建立され、江戸時代後期の神社建築を示す貴重な文化財になっております。今年平成19年はそれから数えて414年目に当たります。
神社の由緒は次の通りです。
「 文禄二年、蒲生氏郷当郡を支配するに及び、鋭意土地の開墾を図り、頻に廃田を起こし孜々として勧農を勉めたりし際、神社、仏閣の肥沃の地に鎮座せるが為に収穫の不足を先ぐるを、これら神霊のすべてを宮村神社に合祀し、長井郷総鎮守として崇拝かつ神号を總宮と唱え、神領二百石を寄付して神社の修理を行い、もって、五十ヶ村の氏神と定めたり」と。以来、幾星霜専ら氏子の家内安全、身体堅固、交通安全と世の安寧を祈願してまいりました。
しかし、こうした歴史と格式のある神社も、幾歳月を経た今日、建物などの老朽化、腐朽が進み風雨や雪害に耐え切れない状況となりました。特に拝殿は雨漏りが深刻化し、このまま放置すれば危険な状況になってまいりました。拝殿は県下でも有数の広さと見事な銅板葺きの屋根を持ち、氏子の誇りとしてきた建物でありますが、昭和元年に建築され、築後80年以上経過しており、既に限界に達しております。
つきましては、氏子崇敬者のご協賛を仰ぎ、この雨漏りと雪害を防ぐ改修工事と、併せて参拝者の安全を図る為の千鳥破風の新設を致したいと存じます。
時節柄何かと御出費多端な折、誠に恐縮に存じますが、何卒本事業の趣旨に御賛同を頂き、見事な拝殿改修が出来ますよう、格別の御協力と御助援を賜りますよう伏してお願い申し上げます。
平成19年7月1日
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